2011年02月25日
「ブラック・バーチのいえ」をもう少し。
先日好評だった「ブラック・バーチのいえ」の写真を
もう少しだけ紹介します。いつもの「和」とは違いますが…。
湖畔にたたずむ(自己主張)のつよ~い家です。
個性的な床材「ブラック・バーチ」がかなり強いので、
壁は純白で、お互いケンカをしないように仕上げています。
デカイ垂木と建物の60%を占める大きな吹抜けも迫力アリ!
(床と天井が全て木なので、このくらいがちょうどいい)
色の数がきわめて少ない家というのもいいと思います。
生活していくうちに、いやでも色は増えていきますから。
その素材の本来持つ色を素直に使う…間違いないです。
ガンマーの木製建具(オーダー)も地味に目立っています。
床の大谷石も含め、ラスティックな質感で包まれています。
とてもシンプルな「トーヨー・キッチンのステンレス」を選び、
内観をくずさないようにしてあります。
「デザインのいい家は、キッチンは目立たないんです。」
施主様が(設備等の器具)へのこだわりを望むのではなく、
どんな生活がしたいかに焦点を絞った結果の間取りです。
ありがちな小細工ではなく、大胆な小細工…かな?
良く見ると、「建築デザイン」の細かい納まりの気使いが
あちこちにされていることがわかると思います。
素材だけに頼らない…全てをキッチリ!
「コストのかかる素材のみに、おんぶにだっこをしない家」
建築のプロの方の目にも、(良い家)に映るはずです。
「素材とデザイン」が、いい感じに融合された家になりました。
それでは…どうぞ。
ココの家、アングル型の表札も何故かかっこいいんです。
以上です。
2011年02月24日
昭島「桧と漆喰の介護住宅」完成。
昭島「桧と漆喰の介護住宅」が完成しました。
JR拝島駅の近くにあります。
床板・腰壁は「吉野産桧」、 内装ドアは、それを新潟にて製作。
壁は、水洗いのサニタリー以外は「漆喰」で仕上げています。
天井は「竹材」を張っており、見切りはなしで目透かし張りです。
接着剤や塗装なども、体に「有害なものは排除」してあり、
新築特有の酸っぱい臭いはいっさいしません。
介護を目的とした住宅でもあり、
広いサニタリーと浴室をかかえ、手すりもたくさん設置してあります。
ドアサイズも大きくとり、床を洗えるステンレスのグレーチングも
リビングと洗面室の間に付けています。もちろん、フラット住宅。
明日は、上野原市内にて、「レッドシダ―の無垢住宅」の上棟です。
ガル・レッドシダ―・白洲・パイン材・…などの混じった住宅です。
2階の床やロフトも30ミリ床板を使用、むき出しでいく予定です。
当然「梁」は全てむき出し!行けるところまで行ってやれ…て感じです。
床~ドア~天井…どこを見ても木だらけ⇒お木楽住宅。ヽ(゚◇゚ )ノ
もちろん、お客様の要望がそうだからしょうがない。嬉しい限り!!!
かなり、個性的な家ですが、造りながらどんどん変わっていく
予感がします。とても楽しみです。無指定地区はホント自由だー。
(最後にちょっと、ご報告です。)
弊社の昨年度の完成建物が評価され、メーカーさんのコンテストにて
入選の連絡がありました。まだ、どの建物になるかはわかりませんが
カタログや雑誌等にも掲載されるとのことです。
今まで、5社ほど掲載されていますが、お客様のご了解を得なければ
ならず、景色も映っていたり、けっこう大変なんですよね。
…でも、それはそれで嬉しいです。
2011年02月19日
八王子「ガルのいえ」竣工!
本日、八王子「ガルのいえ」が無事竣工を迎えました。
外装は素材のもとの色である「シルバー・ガルバリウム」
南面には、バルコニーの上にスチールの黄色の円柱が3本
…しっかりキッチリ[自己主張]をしています。
(まわりからは、少しだけ浮いています。でもそのうちに
…少しずつまわりも変わってくると思います。)
玄関庇はガラス製。リビングには無垢化粧柱と吹抜け。
内装は、オークとホワイトを基調の明るい感じに仕上りました。
この家には、一坪の秘密基地のような書斎があります。(-^□^-)
居室と居室の間や、1階リビングと2階の各部屋の間に開口を設け、
空間のつながりを大切にしています。閉塞観のない建物です。
「建築とは空間を創造すること」…がよくわかる作品になってます。
今一つ「OBのお客様」の「ブラックバーチのいえ」の写真です。
大切に住まわれていることが、とても良く伝わってきます。
2年ぶりに呼んでいただいて、このさい写真もと…。
薪ストーブもしっくりきてます。床の質感は今でも最高で、
「ブラック・バーチ」が無くなったのはとても残念でした。
ステンレスキッチンの背面にある「黒い千本格子建具」が効いてます。
床面積は小さくても、効率のいい「大・大・大空間のいえ」です。
ここ何年かは、このように家族の集まる部屋を大きく贅沢に、
個室はシンプルに小さく、仕切りも少ない割には、大胆な設計で
空間としての広さを確保する家が増えています。
「バリア・フリー」も住宅に関していえば、つまらない事が多いです。
若い方は、「バリア・フリー」に真向勝負でもいいような…。
想像も出来ないような面白い空間が開けるような気がします。
それにしても「無垢のいえ」は、いい感じが持続しますね…ご立派!
最後に締めで、今晩遅く行ってきたバ―「ソフィア」!
もちろんジャズのライブです。京王八王子のそばにあります。
(神経質そうな若者と不良オヤジの集会所みたいで面白い)
今日のユニットは…フルート+ピアノ(この方チェコの人)
途中クラシックの「ショパン」弾いてました。さすが東欧人!
フルートの人は国立でも聞いていましたが、体調のせいか
今日はいつも以上に乗りまくっていたようです。
2人とも実にうまい。ジャズでいう「1+1=3」て奴。
とくにラストのチック・コリアの「スペイン」。
フルートでもサックスでも、人の息吹が直に楽器に伝わり、
ミュージシャンというより職人といったほうがしっくりきました。
今まで、いろいろな方の「スペイン」を聞きましたが、
今日の「スペイン」は「ザ・ベスト」の一曲です。
「これでもかの一発」でした。「チャ・チャ・チャチャチャチャ・…」
フルートなので「ファ・ファ・ファファファファ・…」~かな?
曲知っている方だったら、このイメージわかりますよね。
バ―・カウンターからパチリです。
来週は、昭島の「桧と漆喰のいえ」の完成写真をアップする予定です。
以上です。
2011年02月08日
「里山長屋~藤野プロジェクト」最後の経過報告です。
藤野の「パーマカルチャー・ジャパン」の有志の皆様方や
国立の「ビオフォルム環境デザイン室」の山田さんや布施さんをはじめ、
このプロジェクトへ参加した方々の想いがもうすぐ形となります。
この町にも、こんな素晴らしい意識と才能があるんだなと改めて感じます。
弊社の現場管理を担当した小俣も嬉しそうに、
「大変勉強になった、新しい世界を覗かせてもらった。」と話していました。
いくつになっても「仕事を新鮮に感じる事」が出来る,本当に幸せです。
企画するのは簡単⇒これを挫けずカタチにする⇒頭が下がる思いです。
造った職人さんたちも、相当なご苦労があったと思います。…しかし
大変な仕事のほうが、終わったときの充実感は大きいようなきがします。
「物をつくること」を業としている人の,心の中で胸を張る瞬間です。
「エコロジカルないえ、求めすぎないいえ、自律するいえ、シェアするいえ」
をコンセプトに始まり…いよいよ実りの時です。おめでとうございます。
まわりの自然に馴染み、とても素晴らしい風情をかもしだしています。
また、「素材の力」の凄みがひしひしと伝わってくる住まいになりなした。
この先建物のまわりに人の手が入り、人の交流が始まり、生活となり…
さらに柔らかくいい雰囲気になることは間違いないと思います。
…昔からそこに建っていたような…
このプロジェクトに加われたこと、たくさんの方と知り会えたこと
…仕事抜きで…関係者の皆様方にとても感謝しております。
これからの弊社の視界も、少しだけ広がったように感じます。
また一つ楽しい経験をさせていただきました。
かさねがさね、関係者の皆様方に感謝です。
「里山長屋…藤野プロジェクト」~想像以上の世界
建築というものが、まずは人ありき、そして人と自然と未来のため、
という忘れがちなことを再認識させてくれた現場でした。
また一つ「藤野の核」が生まれるような予感がします。
それでは、完成直前の外観・内観をほんの少しだけ。
* 構造 及び 仕上げ *
構造材 杉・桧(蓄熱構造)
屋 根 和瓦・ガルバ・草屋根 ・ 外 壁 砂しっくい・杉板
土 間 敷き瓦 ・ 床板 杉板 ・ 内壁 砂しっくい
是非「里山長屋暮らし」または「藤野プロジェクト」で調べて下さい。
そこにはきっと、面白い世界が広がっていると思います…(*^▽^*)
なお、完成見学会は初日だけで150人以上です。…ス・ゴ・イ !
木組みの実物を少しでもご覧になりたい方や建てたい方は
ご連絡下さい。了解のもと、ご案内します。
建築雑誌「住む」…私が一番好きな雑誌ですが、最近二度目の取材
を受けたそうです。この長屋~再び登場です。とても楽しみ。