2012年04月28日
「風のいえ…木組み小舞・土壁の自然住宅」 完成+。
盛況のうちに相模原市緑区の(住宅)完成見学会が開催されました。
戦前ではあたりまえだった「小舞・土壁」という工法でつくられた
昔懐かしい伝統工法の木組みの自然住宅です。
やはり、地元相模原(旧津久井地区)の木材で建てました。
弊社の始まりは(町の左官屋)でした。先代が50年以上も前から
左官屋さんを続け、建築会社となり現在に至っております。
(職人をやめたということは~たぶん手先が不器用(ヘタ)だった?)
一時は都市型RC住宅や公共事業をメインに営んでおりましたが、
ここ10年、再び左官の多い木造住宅建設がメインになりました。
現代では、贅沢な部類に入るこのような伝統住宅。実に骨太!
100年経っても200年経っても、価値があるのでしょう。
創和建設社員一同このような建物に携わることが出来る喜びを
かみしめています。とくに施主であるK様、ありがとうございました。
自然住宅と呼ばれるものは、どれもそれぞれ素晴らしい。
楽しい家が多い中、ここは落ち着いた大人の住宅という風合です。
風のいえ共通で、グルグル回れる間取りが住みやすそう。
家の中を気持ちよく「風」が吹き抜けてくれます。(自然の恩恵)
またキッチンをはじめ木製家具が多いのも特徴の一つです。
「風のいえ・プロジェクト」~相模原市緑区の和のコミュニティ
1軒目の地熱利用の自然住宅(古材再生)
そして2軒目の今回の小舞土壁の自然住宅(そよ風システム)
そして次の3軒目のやはり小舞土壁の木組みの平屋住宅
現在設計中の4軒目(6月には概要がはっきりすると思います。)
4軒の自然住宅が並び、庭や畑ができてくるのは来年春頃の予定。
和の空気満載の庭や畑の中に住宅がポツリポツリと建っている。
そんな想像以上の姿になる予感がヒシヒシします。
このようなコミュニティありきの住宅は、何が凄いって
このプロジェクトに参加していただいたお客様が1番凄い!
(合板だけでなく、壁や屋根も使ってはいけない材を指定、
外のアルミフェンスも御法度にしています。禁止だらけ)
心配をよそに皆さんよくぞ参加していただきました…大感謝です。
昨日もとの地主さんからメールが入り、このプロジェクトを
「先進の田舎」と評されていました。ありがとうございました。
それでは、素人の私たちが撮った「小舞土壁の木組みの家」です。
雨水利用・ポンプ
上記のように写真からも木の質感が伝わってきます。
●見学会当日は3軒目の「風のいえ」も見ていただきました。
これからの「風のいえプロジェクト」はこの建物が中心になります。
平屋であること、そしてこちらも小舞・土壁の家であることが、
その風情を一段と落ち着いたものに感じさせます。(平屋いいです)
土壁・焼き杉のセルフビルド(施主様)もありの木組みの伝統住宅です。
(ちなみに、設計は、施主様ご自身で手掛けられました。)
構造材はほぼ100%地元相模原産材、造作材もかなりの割合で利用。
土壁は京都の藁と埼玉の土、そして藤野の竹を利用しています。
間伐材利用(仕事になる)~森がきれいになる~水がきれいなる
~町もきれいになる~そして人と人、また地域の未来へも繋がっていく。
とても懐かしい光景です。年輩の通行人の方、とても嬉しそうです。
近所の子供たち、土で家が出来るの?まるで童話のようです。
つくっている職人さんたちも、大変だが仕事のストレスはなさそうです。
上野原の左官職人さん~甥っ子に技の伝承
小舞を掻いたところ~施主さんもガッツです
土を付けているところ~吸湿性バッチリです
●もうすぐ大型連休…仕事モードを忘れて、携帯を切る勇気をもって、
ぼーっとしようと思いながら、それすらできない小市民の私たち。
連休明けは、宮が瀬と里山長屋の近くにて自然住宅が着工します。
完成する住まいがあれば始まる住まいもあり、その幸せを感じながら…
☆さあ、今年は勇気を持って、携帯電話のスイッチオフ!☆
2012年04月27日
藤野駅前の2軒の壁…ちょっと杉板張ってます。
藤野駅から見下ろした際に、創和建設の古い建物の横に、
白い薬屋さんとラスタータイルの3階建ての建物。
(相模原市とはいえども、ここは中央線の藤野駅。)
以前通りがかりの方が、「全部板張っちゃえばいいのに」
「じゃあ、そうしますか」みたいな感じで、今やってます。
「駅前は藤野の顔だから、良くしてくださいね」
「じゃあ、そうしますか」のような気持ちで…。
各現場で余った杉板を利用しながら(悪い材もありますが)
大工さんが張り、ペンキを塗って、看板つけなおして…
そんなにお金がかけられないので、出来る範囲で
身の丈に合ったリフォームをしていくつもりです。
駅から降りた方々が、まず目にするのが「ふじの音」
そして遠くの山に張りついている「緑のラブレター」
そこから視線を下げて駅のロータリー(?)を見た時に、
どのくらいの方が気が付いてくれるのか?
通りがかりで声をかけた方も微妙な線。
たぶん創和建設の人間(約数名)がほくそ笑むだけかも!
もう少し駅のまわりに緑があれば雰囲気が出るのにな~です。
まあ、いいか!
1階部分だけ、ゆるく余った杉板を張っています。
弊社の前に広げて、切った張ったです。
物置にもやたら張ってます。
薬屋さんの建物も、北側だけ張りました。
●現在計画検討中の「藤野・自然住宅限定宅地」ですが、
近日中に発表できると思います。
まずは、今まで弊社に足を運ばれているお客様にご連絡。
今までと同じく土地紹介や不動産系では募集はかけません。
コミュニティの要素がある土地は、誰でもという訳にはいかないので。
5月には2箇所の土地についてご連絡できると思います。
●また来月からは、念願のホームページのつくり変えに入ります。
1年先延ばし~ほったらかし にしていますので、
材料はたくさん貯まっています。
才能豊かな人達が、偶然まわりにたくさんいたことも頼もしい。
とくに「湖のいえ」「風のいえ」「季のいえ」「セルフビルド系」
そしてこれからの楽しげなプロジェクト…
などの各プロジェクトの関連がメインになります。
やりたいことがたくさんありますが、
やり散らかさないように気を付けます。
高橋さん…遅ればせながら、よろしくお願いします。
明日は、風のいえの2軒目「木組みの土壁」住宅をアップします。
2012年04月26日
「森の音楽スタジオ」…顔の見える家づくり
今日は、藤野の森の音楽スタジオの新築工事の顔合わせ。
場所は・野山の食堂(アートギャラリー内)さんに提供していただき、
設計・施工が一同に集まり、施主さんまで顔を揃えました。
初対面のセルフビルド住宅においては、必須科目の食事会。
(昨年の風のいえ以来のイベントです)
この3時間が潤滑油となり、現場の流れがスムーズに進みます。
内容どうこうより、1つの建物の関係者15人が一同に集まることに
意義があり、設計者も現場が始まってから声をかけやすいのです。
設計者が言いたいことを現場に伝える⇒それを聞く耳を持って望む。
みんなが、同じ目標をもって話をする姿はとても気持ちいいですね。
ここも地熱・蓄熱・セルフビルド住宅ということもあり、
通常の建物に比べ、工程管理や品質管理がかなり大変です。
設計者が職人さんに気軽に話しかける。(現場監督、楽できます。(笑))
電気屋さんの、大型の交通量の多い場所は電球が切れやすいなど、
専門家のプチ情報もチラホラ。雑談の中でもためになります。
前回は、直子の台所さん、そして今回は野山の食堂さん。
開いてて良かった…開けていただいて良かった…です。
長時間にわたり(施主様・設計士さん)ありがとうございました。
最近昼食を車中でかき込むことが多いので、とてもありがたかったです。
☆ こうして森の音楽スタジオ「顔の見える家づくり」の初日が開きました。
2012年04月25日
上野原2世帯の自然住宅「凛のいえ」の今です。
「上野原の自然住宅・凛のいえ」
外装は屋根が終わり、壁のガルバリウム張りの真っ最中。
現在は大工さんが無垢の床・天井をトントンたたいています。
今日も大きな無垢の式台を、細心の注意を払い取りつけてます。
この家の特徴は、藤野の自然住宅に比べると
「2世帯住宅」の関係で、かなり細かく造り込まれています。
間仕切りや、ドアや家具が多く、プライバシーが守られています。
エアコンの効きも抜群に良さそうですね。
若干工事は遅れ気味…このての家は早く上がることは
めったにありませんが、この家もやはり…ゆっくりです。
この大工さんも、2軒あとまでご指名予約が入っています。
もちろんご指名料はいただきませんが、腕のいい大工さんです。
工事の状況写真~前とあまり変わらないんですけどね。(ふ~!)
(パワービルダー系の早い住宅だったらもう引渡し時期です。)
仕上げは漆喰と白洲で化粧します。
そうそう、白洲しっくいという材が開発されたらしい。誰か使って下さい。
2012年04月24日
映画「降りてゆく生き方」の話で20分。
先日の完成見学会のおり、ご見学に来られたあるお客様と、
20分ほどですが、映画の話で盛り上がり、考えさせられました。
「降りてゆく生き方」
この映画は、私の妻や友人とも話し始めると長時間になってしまいます。
タイトルと内容から、とっつきにくそうですが、とても考えさせる映画です。
バブルがはじけて、低迷している私たちまわり…「豊かさとはどういうことか」
この映画のコンセプトの途中には、このような言葉があります。
現在でも…
「人々がいきいきとしている豊な場は、まるで、たくさんの微生物たちが
お互い繋がり関わりあって発酵し、まるでエネルギーと新しい酒を
生み出している酒蔵のようである。
そこは実に生命力に溢れ、楽しさと喜びに満ちている場なのだ。」
降りてゆくではなく…地に足を付けた生き方 のような気がします。
この映画…どこでも見れないのが難点。