2024年10月07日

神奈川県『相武台の家』の今 !

相武台の高台に完成した自然住宅。早いもので、お引き渡しから一年が過ぎました。
あっという間の一年。歳を重ねると共に、時の流れが早くなっていっているような…。

久しぶりに会った“相武台の家”は、この一年で、着実に素敵になっていました。
施主のTさんの「とっても心地よく暮らしてます」も笑顔も、とっても素敵でした。

玄関アプローチのステップとそれを取り囲むように配された植栽は、
玄関ろ駐車場の境を柔らかに区画してくれているだけではなく、
尋ねくる人に「この家、ちょっといいな〜」と思わせてくれる。
そして何より、仕事から帰ってくるTさんを四季折々優しく迎えてくれる。

建物の南面に回ってみると、ウッドデッキの周囲の植栽が
これまたいい感じに育っていました。ほんとに「ミドリっていいな〜」です。
都市部の住宅街、それも新興分譲地に建っているのを思わず忘れてしまいそう…。
周囲の家は、普通にコンコリートで固めてあるだけに、余計に自然のチカラの凄さ
を感じます。これがまた、板張りとそとん壁の外装ととてもよく似合う。
植栽の配置も、メリハリが効いていて、中から見てもウッドデッキ越しに絵になります。

内観は、創和建設そして設計の市川さんのいつもの家・パッシブソーラーの考えを基本に、
なるべくエアコンに頼らないで暮らせるよう吹き抜けを配し、無垢材と漆喰とが余計な
湿気を人の代わりに吸ってくれて、家の中の空気を綺麗にしてくれます。
(もちろん乾燥時期には加湿器をつけていただいてはいますが…)
1年経っても、やはり呼吸する家の気持ちよさは格別です。

そして、この家は構造材のほぼ100%を地元・相模原市津久井の木でほとんど作ってあり、
1階と2階のそれぞれの杉の壁には「つくいのき君のニコちゃんマークが印字されている」
お引き渡しの時に、施主自らが焼印しています。
ここ相武台の家は、相模原市が地元材の家づくりにシフトしたここ数年、
民間ではじめて施主自らが焼印を押した家になりました。
(創和建設のエコアパートなどには実験的に押印していますが…)

このような無機質ではない自然素材の家の素晴らしさは、シラス壁や漆喰などが
ご家族が心地よく健康に暮らせることに大きく役に立つ。そして経年変化を楽しめる。
ビニールクロスに比べて20年後の塗り替えなどにコストがかかる。
植栽も植栽で、全面コンクリートで覆う家に比べて世話が焼ける。
そんなデメリット(?)考えても余りあるメリットがたくさんたくさんあります。
ここ、相武台の家は、1年の年輪を重ねた色がありました。
そして晴れた日にも雨の日にもその都度違う景色を住まう方に見せてくれているはず。
帰りの時、玄関の前に立って手を振っているご家族を見ながら感じることがある。

「そうなんだな〜、柔らかな自然住宅の良さは、家に人がよく似合うんだな〜」。