創和建設のパンフレットの表紙となっている「曖昧の家」の暮らしの見学会、昨日終了しました。
大勢の方にお越しいただき、ありがとうございます。

 

曖昧の家は築6年の自然素材の家です。新築当初のピカピカの時から比べると、杉の床も栗の家具もテーブルも、階段もいい感じの色に優しく変化していました。
この家を設計したStudio ikb+の池辺さんが、この家の名前の「曖昧の家」の由来を教えてくれました。
「外の空間と内の空間をあえて曖昧にすることで、気持ちのよい空間がうまれます。
外の空間と内の空間、サッシで隔ていても、タイルの目地を合わせてつなげることでつながった感じがでます。
天井の高い場所と、低い場所、吹き抜けの高い窓からは太陽がさしこみ、2階の床の下のキッチンは落ち着いた空間になります」。

 

6年間住んでいるKさま。
「この家は見る場所によって切り取る家の景色が変わるんです。飽きないです」。
その家の中でもご主人の大好きな場所は階段横のベンチ。ここで家全体を見渡して、ギターを鳴らしたり、ごろっと寝そべったりしながらくつろぐそうです。
たまには横にあるキャットウォークで、猫ちゃんが昇り降りしているのかも。

 

お引渡しから6年経ちました、その間にお客さまが家族の色に大切に家を育てていってくれている感じがしました。

素材感と抜け感の気持ちよさをたっぷりと感じて帰路につかれた見学会のみな様。
実際に暮らしている家を見ることで、ご自身の家づくりで想い描ける風景と素材を、たくさんお土産にして笑顔で帰られました。

そして何より気持ちよく、場所を貸していただいたKさまご家族に、大・大・大感謝です!!

創和建設&創和リフォーム工房の、新築と並んである意味得意分野の民家再生(リノベーション)。
ここは、神奈川県相模原市の里山で着工した民家のリノベ。
と言っても実は改修のメインはお隣に建つ本宅の工事なのですが。
そちらに取り掛かる前に、この雰囲気のある小屋を再生することになり、現在解体工事が完了し、
基礎補強工事に移りました。
周囲の雑木林の中にひっそりとたたずむように建っているこの小屋は、住まい手のおじいさんが自ら腕を振るったとのこと。
そのせいか、古いながらもあちこちに当時の拘りと想いが私たちに伝わってきます。

こうして古い建物は何度も何度もちょっとづつ修繕し新しいものを取り入れながらながら残していく。
それは、新しくてチープなものよりよっぽど豊か。これからの家づくりの一つの大きな流れである、
民家リノベーション。ただし、寒い・暑いをどうするか、そして最大の問題点である耐震改修。
地球規模でおかしくなっている昨今、どのあたりがちょうどいいのか、いい塩梅か、悩みどころです。

里山の家のリノベーションは、スタートラインに立ったばかり。これから少しづつ新しい素材を
迎え入れ変わっていきます。簡素な風情は変わらずに少しづつ、そう少しづつ…。
まずは、解体工事完了→基礎補強の様子をご覧ください。

相武台の高台に完成した自然住宅。早いもので、お引き渡しから一年が過ぎました。
あっという間の一年。歳を重ねると共に、時の流れが早くなっていっているような…。

久しぶりに会った“相武台の家”は、この一年で、着実に素敵になっていました。
施主のTさんの「とっても心地よく暮らしてます」も笑顔も、とっても素敵でした。

玄関アプローチのステップとそれを取り囲むように配された植栽は、
玄関ろ駐車場の境を柔らかに区画してくれているだけではなく、
尋ねくる人に「この家、ちょっといいな〜」と思わせてくれる。
そして何より、仕事から帰ってくるTさんを四季折々優しく迎えてくれる。

建物の南面に回ってみると、ウッドデッキの周囲の植栽が
これまたいい感じに育っていました。ほんとに「ミドリっていいな〜」です。
都市部の住宅街、それも新興分譲地に建っているのを思わず忘れてしまいそう…。
周囲の家は、普通にコンコリートで固めてあるだけに、余計に自然のチカラの凄さ
を感じます。これがまた、板張りとそとん壁の外装ととてもよく似合う。
植栽の配置も、メリハリが効いていて、中から見てもウッドデッキ越しに絵になります。

内観は、創和建設そして設計の市川さんのいつもの家・パッシブソーラーの考えを基本に、
なるべくエアコンに頼らないで暮らせるよう吹き抜けを配し、無垢材と漆喰とが余計な
湿気を人の代わりに吸ってくれて、家の中の空気を綺麗にしてくれます。
(もちろん乾燥時期には加湿器をつけていただいてはいますが…)
1年経っても、やはり呼吸する家の気持ちよさは格別です。

そして、この家は構造材のほぼ100%を地元・相模原市津久井の木でほとんど作ってあり、
1階と2階のそれぞれの杉の壁には「つくいのき君のニコちゃんマークが印字されている」
お引き渡しの時に、施主自らが焼印しています。
ここ相武台の家は、相模原市が地元材の家づくりにシフトしたここ数年、
民間ではじめて施主自らが焼印を押した家になりました。
(創和建設のエコアパートなどには実験的に押印していますが…)

このような無機質ではない自然素材の家の素晴らしさは、シラス壁や漆喰などが
ご家族が心地よく健康に暮らせることに大きく役に立つ。そして経年変化を楽しめる。
ビニールクロスに比べて20年後の塗り替えなどにコストがかかる。
植栽も植栽で、全面コンクリートで覆う家に比べて世話が焼ける。
そんなデメリット(?)考えても余りあるメリットがたくさんたくさんあります。
ここ、相武台の家は、1年の年輪を重ねた色がありました。
そして晴れた日にも雨の日にもその都度違う景色を住まう方に見せてくれているはず。
帰りの時、玄関の前に立って手を振っているご家族を見ながら感じることがある。

「そうなんだな〜、柔らかな自然住宅の良さは、家に人がよく似合うんだな〜」。