2013年10月25日
十人十色…「自然住宅のコストを考える」
「どうやったら価格を抑えられる?」…の巻!
設計&施工とも、少し割高になる自然住宅と呼ばれる建物。
すべの木材を集成に頼らず無垢で造り、仕上げにおいても
自然素材・天然素材を利用する。
防蟻処理・断熱材・塗装・接着剤に至るまで吟味する。
時間とコストがかかるのは当たり前の世界。
ハウスメーカーの家と比べるとお得感はかなりありますが、
ただし、ない袖は振れないという現実があります。
もう少し手の届く範囲で、大きな満足が得られる方法を考えましょう。
まずは、間取りの検討から?
壁・建具の数量を減らすこと。この方法は空気の流れや薪ストーブの恩恵
という意味でも、とても効果があります。
ただ、開放的なだけではなくそこまで考えて意味のある空間をつくること。
2番目は、水まわりや設備機器に高額なものを設置しない。
床・ドア・壁・天井などすべての素材がいいのだから、
一般住宅のように機器が目立たなくともいいのだと思います。
「いいキッチンでしょ」じゃなくて「いい家だね」みたいな。
最後に、セルフで出来るところは頑張る!
ここだけは、お客様の精神力と体力に期待。
思った以上には減額にならないことも多いのですが、やらないよりは…。
こんな感じで、理想の住まいを実現されてこられた方々がいます。
↓お手本の家を3軒ばかり(偶然ですが、すべてスタジオikbさん)
昨年から今年にかけて建てた上記の建物は上から順に
「里の家」…「ヤマボウシの家」…「モクレンの丘・里サイド」です。
写真の照明や業務用キッチンなどをはじめ、シンプルさが伝わってきます。
このような家には、着飾った機器は逆に似合わないという面もありますが、
価格に関してもお得なんですね。
そしてこれらのすべてに家に共通すること。
はじめて、家に入った方が「こりゃ、どうなってんだー」という印象を持たれる。
そして、これだけケミレスにつくっていながら、コストパフォーマンスの優秀さ。
そしてそして、なによりも座っても立っても、素晴らしく心地よく空気も美味しい。
そしてそしてそして、これから施主さんの色が程よく加味されていく家であること。
敷物、カーテンなどが最も映える、仰々しくない自然体の姿勢を感じます。
「こうすると便利、こうするのが普通」ではなく、「こんな暮らしがしたい」の
数字には表れない快適さをよく考えてつくった家なのだと思います。
「つくられた家には住みたくない」自己主張の強~い人たちの理想形。
そして住宅とは、お引渡しの時点で100%じゃなくてもいいんだということ。
そしてそしてそしてそして…この方々は引っ越されてから自分だけの
贅沢を始めます。薪ストーブだったり省エネだったり雨水利用だったり
最初がスケルトンに近い分、ガンガン出来てしまいます。
薪ストーブもアンコールやイエルカストーブなど多岐にわたります。
ここには、時間と体力とお金をかけていくんですね。
「何年家づくりを楽しむのだろう?飽きるまででやるのだろうか??」
上記の3軒は、まだまだこれから進化していく家々です。
(注)コストパフォーマンスとは書いておりますが、別に建売のように安価な
わけではありません。高い品質の住宅を少しでも下げる方法という事です。
コストのバランス、どこにかけるのかという事なんだと思います。
世の中、いろんな方がいます。あたりまえですが十人十色。
人だけでなく、立地や周辺環境によっても家の作り方は変わります。
市販の間取り集があまり役立たないのは…あたりまえなんですね。
いきなりの昨年の建物の再登場!
だいたい「○○を考える」というタイトルで書くときは…そう私が暇なとき(笑)。
以上、自然住宅のコストを考える…でした。