2010年09月26日
「本当にいい家」について考える…まとめ
このところ、「無垢・白洲・ガル・くんえん・漆喰」等について
書いてきましたが、最後にまとめたいと思います。
「本当にいい家」…これは、なかなか勇気がいるぞ!
まず、入口。もちろん設計。
間取りからスタートするのではなく、どんな生活をしたいか、
どんな風に暮したいか、を起点に置いた方がいいと思います。
間取りから入ると、建物で一番大切な「バランス」が滅茶苦茶
になることがあり、細かいことばかりに目がいったり、
最初のプランからなかなか抜け出せなかったり…少し大変。
そのために、設計士がいるわけで、自分だけで考えるのではなく、
信頼できるセンスと相性のいい設計士を選べば問題ありません。
「ここで、住宅の質の半分は決まってしまいます。」…重要!
次に、構造と外装。今の建物は、無理をしない限り弱くない。
メンテナンスと対シックハウスを考えるとツーバイフォーは避け、
在来工法が望ましい。カタチはなるべく長方形にして、
建物の重心と剛心を合致させるようにすると強いです。
よく、1階と2階がバラバラの凹凸建物がありますが、
耐震上あまり丈夫とはいえません。(間取り優先の弊害)
軒の出も、外装の汚れや雨漏りを考えると大きくとりたいですが
台風を考えると、それに対する補強やサイズアップでコスト増。
ただし、汚れずらい「ガルバリウム」だけは、デザインのこともあり
軒の出ゼロで納めることも必要になってきます。
次に、仕上げ材。とりあえず理想は、「無垢の床板」
壁と違ってリフォームにお金がかかるので、
最初から、少し無理をしてでも良い床を使った方がいいと思います。
「無垢の木材」そのものに調湿力があり、厚いものを使えばとても
柔らかく、温かい。床暖までの温かさは期待できないが、
1年中素足で気持ち良くすごせます。住宅としての格も上がります。
「無垢材」は「天然の空気清浄機」 夏の暑さ、冬の過乾燥にも
ききめがあり、「くんえん材」であれば、より効果大。
壁は、今まで書いたとおり、「吸湿性・調湿性」の高い
「漆喰・白洲・珪藻土等」を要所に使うとキレイな空気を造れます。
断熱材もコストが許せば、天然素材のカビることのない「ウール」が
ベストで、化学物質過敏症のお子様も安心です。
以上の材は、メンテナンスにおいても大変優秀です。
勝手なことを書き連ねましたが、全てを実現するには
かなりのコストがかかります。(ただしハウスメーカーよりは安価)
自分にとっての優先順位を決め、どれをやるかを決めること。
こんな感じで、少しでも良い家になればと思います。
「本当にいい家」の基準
(個人の好みで違いますが)それは、キッチンや浴室の豪華さでなく、
住まいの基本性能の高さと、それを創る職人の真面目さと腕。
そしてなのより、人が暮らしやすく心が穏やかになれること…
にあるような気がします。(普通の答えになってしまった。)反省!
勝手なことばかり並べておりますが、コストの面でも
皆さまの負担にならないよう企業努力してまいりますので
これからも宜しくお願いいたします。