2012年07月25日
(建物)…設計から着工までの流れ(迷ったときは足し算住宅)
今日は、設計から着工までの、だいたいの流れのご説明。
1、基本設計…打合せを数回持って基本プランを作成
仕様材料の検討も合わせて行います。大切です。
(10年後・20年後の家族構成もアタマに入れたうえで)
2、概算のお見積り…間取り等でおおよその金額をはじきます
詳細の見積りが欲しい方は、ここをとばす方もおられます。
(概算の域を出ない積算なので意味がないという考え方)
3、設計契約締結後、詳細図の作成に入ります。
4、詳細見積りの作成。見積りには3週間くらいかかります。
5、設計事務所にて見積り書の精査を受け、再打合せをして
手直し後、お客様と打合せになります。
(描く人・つくる人・住まう人がそれぞれの立場で。)
6、金額により、設計変更・材料変更等の検討・再見積り。
7、すべてが決定…確認提出と工事契約。
8、建築確認が下り次第、地盤調査に入ります。
工期により多少の前後はあります。
9、やっと…着工です。
平均で、設計4~6か月程度かかります。
長い方は8カ月かける方もおられます。
設計中にお客様が細かく調べるようになり、
いろいろな住宅展示場へいかれたりして、
家の趣味がどんどん変わって行くことも多いです。
信頼できる建築家にある程度任せる姿勢も必要かと…。
私が施主だったらの仮定で、いい家をつくるコツですが、
○ なにしろ暮らし方のイメージをガンガン(一生懸命)伝える。
3LDKなどの不動産間取りではないですよ。
○ 間取り図を自分で書き過ぎない。部屋の継ぎ足しになってしまい、
間取りを今の生活に合わせてしまう恐れあり。
○ 展示場へ行き過ぎない。良いとこどりの悪い住宅になる恐れあり。
ケミカルの建物だらけだし。
○ 材料のことを調べ過ぎない。性能・数値を気にされ過ぎて、
コストバランスが悪くなる恐れあり。この失敗とても多いです。
○ 設計担当や施工担当の人に、なんでも聞いてみる。
便利なモノの裏には必ずデメリットもあります。
すべてに良いモノは存在しません。
○ ご自分の中で、建物部位の希望の優先順位をつけておく。
そして、ご夫婦が仲良く打合せ…です。
1つ1つ100点満点の高い材料を使い、すべて足しても100点より、
1つ1つは程々の70点ですが、そこにプロの力が加わることにより、
足し算の結果が100点に限りなく近づける事が理想だと思います。
特に高気密・高断熱住宅の場合、密閉した箱の中にアロンアルファを
数滴垂らして生活するようなもの。そこに大きなコストをかけるのは?
まず本筋の骨組みと素材がありきで、余ったお金をそっちへ使う程度
で十分だと思います。気持ちの上で酸欠住宅になりかねない?
迷った時は(シンプルに、程々に)、将来足し算ができる間取りに。
引き算は、建物を壊さなければならないので⇒基本的に無理!