2013年05月02日

歳を重ねて、ふと想う…広くて多いは×で、狭くても心地いいが○

人間長くやっていると頭の中も少しづつ変化していき、

それと同様「家づくり」に対しても変わっていきます。

若いころは、心も尖がっていて、なにしろデカイ家に住みたい

収納もたくさんあって、趣味の部屋なんかもあって…

そう見た目もまわりから突出して目立つ家を望み、

生活感を感じさせない家づくりを一生懸命考えたりします。

私自身、1番好きな建物は「コンクリート打ち放し」でした。

それが人生半分を過ぎてちょっとづつ、ちょっとづつ変化。

まずモノが減っていく、そして掃除もめんどうになり、

子供も巣立って家族との関わりも180度変わり…

洋服も買わなくなり、プラスの生活が差し引きゼロの生活に。

こんな感じで、

若いころは衣もどんどん重ね着していくのですが、

ある頃からどんどん捨てていき心も身軽になっていくようです。

この「捨てることの上手な方」が「上品」ということに繋がるのかも。

こんな年寄の家(褒め言葉)

周囲に馴染んだ住まいを考え、それでもちょっとしたセンスを感じさせ、

「落ち着いた家」を目指す。特に屋根まわり軒まわりの納めなど…。

ある意味どんどん普通になっていく。

収納も必要以上に多くしない。余分なモノはあえて後付け収納にして、

モノが減っていけば収納も撤去、空間を広く出来るよう可変性を待たせる。

当然内装ドアの数も減り、セパレートの空間も少なくなる。

肝心な建物のサイズは、最低限生活に困らないくらいの広さ。

心豊かな「スモールハウス」を目標に(税金も安いし)。

このような事がわかるのに40年近くもかかりましたが、

私たちの施主さんの中には、20代でこの言葉を口にする方がいます。

その若さでこの価値観って、とても凄いことだと思います。ご立派!

小さくとも良質な家、そして突出する事なくそして無個性ではない家、

人や環境の変化に対応できる暮らし方優先の家。

こんな家をつくっておくと、後に後悔が少ないです…たぶん。

生活しているのだから、生活感があってもいいんです!

そう、カタチだけの薪ストーブだけの小奇麗な空間より、

その隣に薪が置いてあり、炎が見えていた方がそりゃ素敵です。

居心地が良く、長持ちする家を目指しましょう。

              

                      暇なので、こんなの書いてみました。